『億男』は70万部突破しており、それなりに売れている本みたい。
私は町の本屋で手にとって購入したので、あとから覗いたAmazonのレビューの酷評ぶりに驚きました。もちろん、読み終わった後にレビューは覗きましたよ。先入観なしで物語を楽しみたいですから。
内容が薄いだの、時間の無駄だっただの、酷いことがかなり書いてありました。本当にそうなのかな?なんてレビューを覗いて思いました。
物語としては一男という主人公が宝くじで3億円を当てる。3億円という大金を手にし、不安や迷いを親友である九十九に相談するが、その九十九が3億円を持って失踪してしまう。そこから物語が始まる。『お金と幸せの答え』を探しに…。3億円を探す道中で九十九の仲間である3人の人物に会うことになる。そこでのやりとりや仲間から言われた言葉も気になる言葉が幾つかあったが、私は物語の終盤に妻である万佐子と会い、話し合う場面がある。そこでのやりとりが私はとても心に刺さった。
『あなたに本当に家や車が欲しいの?あなたが今、心の底から欲しいものは何?』
『あなたがお金に奪われた大切なもの。それは欲よ』
『確かに欲は人間を狂わせる。でもそれと同時に私たちを生かしている』
『あなたは真面目すぎたのかもしれない。借金生活の間、昼も夜もお金のことばかりを考えているうちに、お金があなたの中に棲み付いて ″生きるための欲 ″を奪っていったのよ。 …』
私はこの万佐子の言葉に人は生きていく上でお金より欲望が大切なんだという風に捉えた。欲望と聞くとなんかあまりいいイメージがないかもしれない。でも、何かを欲し、求める力こそが前進する力なのでは⁈
と思った。欲望こそ明日を生きるために必要なエネルギーとなり、生への渇望ではないのか?あくまでお金はその目的達成のための手段、方法でしかない。そう思えた。文中でも言っているが、お金は後から幾らでも稼ぎ出すことが出来ると…。私もそう思います。まぁ、今は現在はそんなことはありませんが…。(笑)
この億男は本のタイトル・物語からお金のことに意識が集中しがちだが、もしかして物語を通じて、お金の話を通じて欲望の大切さ、必要性を説いていたのかもなんて私は感じ取れた。 少なくとも私はそう感じ取れました。
また登場人物が言うお金に関わる言葉もいい言葉がいっぱい載ってますよ。歴史的著名人の言葉を使ったりする場面も見受けられます。
物語もとても読みやすくてスラスラ読めるので私は好きですよ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。